2012年07月10日

中国家電大手 10万円切る50型TV 競合か共闘、日本勢岐路

中国家電大手の海信集団(ハイセンス)が50型の大型テレビを日本市場に投入することが9日、分かった。市場想定価格は9万9800円で、他メーカーに比べ4割程度安い破格の値段。21日から大手家電量販店で販売を開始する。
 ハイセンスは2012年1〜3月期のテレビ販売額シェアが4・8%で世界第6位(米ディスプレイサーチ調べ)。日本で先行発売した後、中国本土でも年内に販売する予定で、部材を大量調達して生産コストを削減した上、機能を絞って価格を抑えた。
 調査会社のBCNによると、50型テレビの国内平均単価は6月で16万1800円。国内各社の過剰在庫が解消され価格下落に歯止めがかかる局面だったが、再び価格競争に突入する可能性もある。ハイセンスは24〜39型の4機種も8月下旬に発売する予定。日本で年間10万台の販売を目指す。
 中国の大手家電メーカーの日本市場への攻勢が加速している。狙いは「世界一厳しい市場」といわれる日本でブランドイメージと技術を磨き、世界販売を伸ばすことだ。対する日本メーカーは中国勢に真っ向から対抗せず、共同開発した部品の供給や生産・販売面での事業提携などによる協業も模索し、生き残りを目指す。
 「日本市場は利益を取るところではない」
 薄型テレビで中国シェア首位の海信集団(ハイセンス)幹部は、日本での“利益度外視”の価格設定について、そう説明する。消費者の目が厳しい日本でブランド認知度を高め、主戦場の中国や米国での販売拡大につなげる考えだ。
 他の中国勢も日本進出を着実に進めている。白物家電の世界シェアトップの海爾集団(ハイアール)は三洋電機から買収した洗濯機、冷蔵庫事業の「AQUA(アクア)」ブランドを生かし、高級機種を展開。旧三洋電機の技術力をテコに世界市場進出を目指す。スマートフォン(高機能携帯電話)でも華為技術(ファーウェイ)などが存在感を高めつつある。
 日本進出のきっかけは「低価格モデルでも一定の需要が見込める」(ハイセンスの担当者)ため。だが、その先には、日本でブランド力を培い、「安かろう悪かろう」から脱却することにある。
 攻勢をかけるハイセンスとは、複数の日本メーカーがテレビの画像処理半導体や電子制御用ソフトウエアなどを共同開発して供給しいるほか、ソニーも生産・販売面での提携を検討する。
 背景には、世界のテレビ市場で独走態勢を築くサムスン電子やLG電子と正面衝突した日本勢が、過度な価格競争に巻き込まれた結果、軒並み業績が悪化した苦い経験がある。
 「世界の工場」としてコスト競争力に優れる中国メーカーと価格で勝負しては二の舞いとなる。逆にその競争力に乗って反転攻勢の布石にしようという戦略で、日本勢は今後、中国勢と競合するか、共闘の道を深めるか岐路に立たされている。
posted by ネット/家電を極めたい! at 08:55| Comment(0) | オススメ家電 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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